新拡張「魔法学院スクロマンス」のリリースが今月7日に迫ってきました。今までにないメカニズムと今までにないレベルのカードパワーを備えた拡張に見えます。闘技場の環境が大きく変わりそうで楽しみです。
いつもの通り、新環境闘技場のデッキ作りとプレイングのポイント、そして注目のヒーローを紹介していきます!
Lesson.1 ドラフト(デッキ作り)のポイント
新キーワード「魔法活性」
場にいる間に呪文を唱えると、1度だけ発動する効果です。
条件がある分強力なカードが多く、闘技場でもぜひ狙いたい効果です!
もちろん、この効果を使うためにはドラフトで呪文カードを集めることが必要です。特に魔法活性と同じターンに使いやすい、軽めの呪文の評価が上がります。
うれしいことに、今回の拡張には「魔法活性と一緒に使ってくれ」と言わんばかりの軽くて優秀な呪文が目白押しです。ドラフト序盤からこのような呪文を集めると、強力な魔法活性カードを活躍させられるデッキになります。
マナカーブに注意
今回の拡張では、0-2マナ程度でカードを発見する、あるいはランダムなカードを調達するカードがいくつもあります。この手のカードは使っていて楽しいですね。
これらのカードは1(2)マナではありますが、1(2)ターン目に使いたいカードというよりむしろ、中盤、終盤で使いたいカードです。
勘違いしやすい例を挙げます。ドラフト途中でマナカーブが下のようになっていると「1,2マナが多くてデッキが軽すぎるから、重いカードを優先して取りたい」と思ってしまいがちです。
1.2マナの中身が普通のミニオンであれば、この判断は正しいです。しかし、1マナに「ワンド泥棒」や「秘密の通路」のようなカードが複数枚集まっていれば、そこから重いカードを引けるためさらに重いカードをかき集める必要はなく、むしろ少なめの3-5マナ域を確保することが優先となります。
新環境ではこのように見た目のマナカーブとデッキの実態がずれることがよくあると思います。ドラフト画面のマナカーブだけで判断せず、デッキに必要なカードをじっくり考えながらドラフトを進めていくのがおすすめです。
この2枚は引けるカードのコストがあらかじめわかっており、とても扱いやすいです。「初登校の日」は1ターン目の動きにも2ターン目の動きにもなります。同じように「相棒の割り当て」は1ターン目に使えば2、3ターン目の動きを確保できますし、中盤以降は6ターン目の動きとしても使える、非常に柔軟性の高いカードです。加えて単純に1枚のカードから2枚引けるのが強く、ぜひ取りたいカードです。
ドラゴンシナジーは健在
新カードには中立、しかも出現率の高いコモンに3体のドラゴンがおり、そのどれもが悪くないカードです。加えてプリーストの「ドラゴン学の予習」は確実にドラゴンを調達します。デッキに複数枚のドラゴンが入ることも珍しくないでしょう。
既存カードのうち、「自分の手札にドラゴンがいる場合」の効果を持つカードは、次の環境でも発動を狙えます。ただし、確実に狙える、というほどドラゴンが取れるわけではなさそうです。ドラフトの状況を見つつ、十分な(少なくとも30枚中3枚)ドラゴンが集まりそうであれば狙うくらいの気持ちがちょうどいいかと思います。
Lesson.2 プレイングのポイント
確定除去に注意
今回の拡張では、強力な確定除去(どんなミニオンでも処理できるカード)が目白押しです。
また確定除去とは少し異なりますが、他にも非常に強力な大型ミニオン対策が存在します。
こちらの大型ミニオンに上のようなカードを使われてしまうと一気に劣勢に立たされてしまいます。ローグ、プリースト、ウォーロックなどが相手の場合、確定除去を持たれているかわからないときは、大型1体より小型2体を出すなど、相手の確定除去に備えたプレイングをするとよいでしょう。
ドラフト段階でも、確定除去の存在を意識することが大切です。「燦然たる三年生」のような重いカードは、召喚してすぐ除去されると大損害につながります。次の環境の大型ミニオンは「疫病始祖ドレイク」のような除去されても断末魔を発動できるカードや、「バーリー・ショベルフィスト」のような除去される前に仕事ができるカードをそろえましょう。
発見カードの使いどころ
さきほど書いた通り、軽量の発見カードが多数増えています。これらのカードはマナが余ったらすぐ使いたくなってしまいますが、時にはぐっとこらえることも重要です。その判断は難しいのですが、発見先がミニオンか、呪文かは一つの基準になります。
ミニオンは状況を選ばず出せるカードが多いため、マナが余ったら比較的すぐ使って、性能が高いカードを取る使い方をしやすいです。手札に足りていないマナ帯のカードを探すのも良い使い方です。1ターン目にもよく使います。
一方、呪文は状況を選ぶ代わりに、状況が当てはまると非常に強いカードが多いです。上のような呪文発見カードは、どんな呪文が必要か(例:全体除去、ミニオン強化、リーサル……)がはっきりするまで温存するのがよい場面が多いです。
ただし、手札に他の動きがなく多くのマナを余らせてしまいそうなときは、そのターンのマナの使い道を探しに発見することもあります。ミニオン発見と違い、1ターン目に使うことはあまりありません。8/12追記 自然学の予習は初手に使った方が良さそう。マナ加速やでっか化が引けると非常に強い他、序盤のミニオンを確保できることもあるため。
※ただ、コンボが必要な「ワンド泥棒」は使いたいときにうまくコンボ起動できないことがしばしばありそうなので、実は1マナ余った時にすぐ使うのが良いのかもしれません。独特の状況判断が求められそうな1枚です。
Lesson.3 注目ヒーロー
新環境での活躍が期待できる3ヒーローを紹介します。ただし……
注意:ヒーローの強さは、Blizzardのさじ加減(カードの出現率調整)で大きく変動しますので、あくまで参考程度に見てください。
ローグ
優秀な3-4マナミニオンが増えます。ローグは3-5マナの量と質が非常に重要なヒーローであり、この追加はうれしい。
あと、「無理強い」は良い除去です。コンボを使えなくとも、ローグならヒーローパワーの武器でダメージを与えれば破壊できます。
加えて、苦手な長期戦も以下の2枚で重いカード、あるいは多数のカードを調達して戦い抜くことができそうです。現環境でも強いヒーローですが、新拡張でほしいものを一通りそろえたことで引き続き上位ヒーローになると思います。
プリースト
新カードがとにかく強い。以下の4枚は非常にパワーが高いカードです。使う前からゲームバランスが心配になります。感謝します。
あと、「ドラゴン学の予習」も非常に強力です。
プリーストの固有ドラゴンには、パワーカード「永劫のリーヴァー」、スーパーパワーカード「骸骨竜」、さらにウルトラパワーカード「無限のムロゾンド」までいます。発見できるカードの質がとても高いためぜひ取りたい1枚です。
ウォリアー
ローグ、プリーストには劣りますが、序盤の動きが優秀です。以下の2枚は単体でも良く、しかも相性のいいカードと組み合わせると大きく試合を動かします。
「無理強い」はローグほどうまく使えませんが、それでもいいカードです。確定除去を打ちたいのは終盤が多いので、コンボ起動は無理なくできることが多いです。
終盤のカードもそろっています。「不良学生」は1枚で勝負を決めかねないフィニッシャーです。また「体育学の予習」「陣形を組め!」から、重いカードや複数のカードを調達することもできます。後者2枚は1,2マナですが、ドラフト時は中盤以降の動き、具体的には5-7マナあたりのミニオンとみなすとよいでしょう。
宿題
もう1つ、おそらくウォリアーより強く、ローグ、プリーストと並ぶ可能性がある強力なヒーローが予想されます。公式サイトのカードリストを見ながらそれを予測してみてください。
このブログでの正解発表等は特に考えていません。HSReplayのトップページに載る勝率が正解です。もちろん上記の3ヒーローが弱い可能性も考えられるため、新環境で早々に勝ちたい人はいろいろ考えてみることをおすすめします。
それでは、新環境の闘技場でお会いしましょう。