That's Arena!

ハースストーンの闘技場・バトルグラウンドを勝ち抜く戦略

バトルグラウンド初心者ガイド:「種族」を知れば強くなる

そもそも何をするゲーム?

「ハースストーン・バトルグラウンド」(通称バトグラ)は、毎ターンにミニオンや呪文を買って自分の戦団をどんどん強化していき、他のプレイヤーと戦っていくゲームです。

このゲームにおいて「これ1体で勝てる」ようなミニオンは存在しないため、ミニオン同士の効果をうまく組み合わせて鍛えていく必要があります。

配られたミニオンの中から、その場で作れる強い組み合わせを考えて勝ち抜いていくのがバトグラの醍醐味で、麻雀やポーカーで言うところの「役作り」に似た楽しさがあります。

酒場(画面奥)から状況に適したミニオンを購入し、自分の戦団(画面手前)を育てていく。育てた戦団で同じテーブルの8人と戦い続け、最後まで生き残った人が勝者になります。

まずは「種族」を知りましょう

この記事は、バトルグラウンド初心者の人(チュートリアル直後~レート5000が目安)に向けたものです。このゲームはミニオンの組み合わせで戦っていくゲームですが、そのミニオンはなんと150種類以上。種類が多すぎて何が何だかわからないところもあるでしょう。

そこで、初心者にまずお勧めしたいのは「種族」ごとの使い方を覚えることです。バトグラに登場するミニオンは、それぞれ10の「種族」に分かれています。

種族はミニオンの下に表示されています。「メカ」「ドラゴン」など。

ミニオンの効果は、この「種族」が同じミニオン同士で相性が良くなるようにデザインされています。

例えば「悪魔」種族には「酒場のミニオンを食べて、その攻撃力・体力を得る」ミニオンがたくさんいます。

 

これらは単体で使っても悪くないですが、同じ種族の悪魔によって酒場のミニオンの能力値を上げると効果が高まります。このような相性の良い組み合わせを探し、上手く使っていくことがこのゲームで勝つためのカギです。

ネバネバ・フェルブラッド | Slimy Felbloodメラメラ・フェルブラッド | Fiery Felblood

ここでは悪魔を例にとりましたが、他の9種族もそれぞれ別の組み合わせで戦団を強化していきます。プレイヤーは配られたミニオンを見ながら、どのような種族の構成に進むかを毎試合考えていくことになります。

 

この記事では、そんな10種族の特徴をざっくりとお伝えします。読んで実践することで、徐々に強い構成を組んで勝てるようになるでしょう。

10種族といっても多いでしょうから、まずは大まかな特徴をゆっくりと(遊びながらでも)頭に入れていくことがお勧めです。細かな組み合わせやテクニックなどはたくさんありますが、思い切って主要なものに絞りました。

※それでも長くなってしまったので、ざっと流し読みしつつあとは必要に応じて読んでもらうのが良いかと思います

 

バトグラというゲームを攻略する助けにするとともに、その奥深さの一端を感じていただければ嬉しいです。

 

①買い売り系種族(エレメンタル・海賊)

最初に紹介するエレメンタルと海賊の2種族は、雇用フェイズ中に多くのミニオンを買い売りする中でお金を稼いだり、戦団を強化したりする効果のミニオンが揃っています。

海賊:コインを稼いで強化

お金を稼げるミニオンと、お金を使うことで強化されていくミニオンが揃っている種族です。

お金稼ぎ役としては「ロック・ジョン・カッパー」「艦隊提督テティス」、強化役としては「火薬の運び屋」「恋煩いのバラード助手」が代表的です。特に「テティス」がすごく、これが複数体集まると1ターンにコインが尽きないほどの海賊を供給しながら強化のための海賊を揃えることができます。使っていて非常に忙しくも楽しい種族です。

ロング・ジョン・カッパー | Long John Copper

 

エレメンタル:エレメンタルを大量に使用する

同じ種族のエレメンタルを使うごとに強化をしたり、入れ替えコストが無料になったりするミニオンが揃っています。

1ターンにできる限りたくさんのエレメンタルを使うことがアドバンテージとなります。「酒場の逆巻き風」「ウレメンタル」は1枚で2体以上のエレメンタルを供給できるため、エレメンタル構成を組んでいるときは喜んで買いたいミニオンです。

ウレメンタル | Sellemental

「リサイクル・レイス」の効果で入れ替えを無料にしながら、この2種類のコインを得できるエレメンタルや他の強化ミニオンを探しつつ盤面を仕上げていく動きが強いです。

 

豆知識:グレード上げとトリプル

一口に強化ミニオンといっても、グレードごとに効果の強さが大きく異なります。

グレード1の「溶岩」はエレメンタルを出すたびに自身の体力が1強化されるだけですが、グレード2の「パーティ・エレメンタル」は味方1体の攻撃力と体力が1ずつ強化、グレード6の「ロックンロック」は味方の全ミニオンの攻撃力か体力を2ずつ強化するといった具合に、高いグレードのミニオンほど効果が強力になっていきます。

溶岩 | Molten Rockパーティ・エレメンタル | Party Elemental

 

高いグレードのミニオンは、コインを支払って「グレード上げ」をすることで初めて酒場に並ぶようになります

早く強いミニオンを買うためには序盤からどんどんグレードを上げたいところですが、グレード上げばかりにコインを使っていると当面の戦闘で負けてしまい、ミニオンをそろえる前に敗退してしまうのがこのゲームの難しいところです。

いつグレードを上げるべきかは判断力が問われますが、一般的には以下のターンに上げることが多いです。

  • グレード1→2 4コイン目(2ターン目)
  • グレード2→3 6~7コイン目
  • グレード3→4 8コイン目
  • グレード4→5 10コイン目
  • グレード5→6 状況次第(欲しいグレード6があり、かつライフに余裕があるとき)

これを基準としつつも、盤面やライフの状況で適当に前後させるとよいでしょう。

 

また、高グレードミニオンを手に入れる方法は他にもあります。同じミニオンを3つ集めると、報酬として今の1つ上のグレードのミニオンを「発見*」することができます。他のプレイヤーより一足先に強いミニオンを手に入れられるチャンスであり、同じミニオンのペアができたらぜひ3体目を狙ってみましょう。

*「発見」の例:候補3つのうちから、自分が望むもの1つを選んで入手できるシステムです。

 

 

エレメンタルと海賊の2種族は、雇用フェイズ中に多くのアクションを行うことで盤面強化ができるものでした。次に紹介する3種族は少し傾向が異なり、戦闘中に戦団が強くなっていく効果を持っています。

 

②戦闘中に育てる種族(アンデッド、獣、ドラゴン)

アンデッド:手数で攻めつつ、1発の重さを高める

名前から想起されるイメージの通り、破壊されたときに蘇るミニオンや、「断末魔」により他のミニオンを召喚するものが揃っており、単体の大きさよりも手数で勝負する種族です。

ただ手数が多いだけでなく、「味方のアンデッド全ては攻撃力+1を得る(居場所は問わない)」という効果のミニオンもいます。この「居場所は問わない」効果は、今自分の盤面にいるアンデッドにはもちろん、将来購入するものや、今後の戦闘中に断末魔、蘇りなどで召喚されるアンデッドにも適用されるのです! 頭数を増やしつつ、一手一手の攻撃力を高めていくのが勝ち筋になります。

執筆時点では下火の種族ですが、4/27のパッチで強化が入るためこれからの活躍が期待されます。

 

獣:ダメージを受けて強化

戦闘中にダメージを受けるたびに強化される能力を持っています。基本的に戦闘中得られた強化は次のターンには消えてしまうのですが、「永続的に」と書かれているこれらのミニオンは例外です。

忠犬 | Trusty Pup鞭蛇トライゴア | Trigore the Lasher

※ちなみに、先ほど紹介した「アンデッドの攻撃力を上げる(居場所は問わない)」効果も永続的なものです。

同じ獣には味方全体にダメージを与えるミニオンもいます。この効果は一見デメリットですが、ダメージを受けて強化される獣と組み合わせるとすごい勢いで味方の獣が育っていきます。

暴走獣 | Rampager棘々の志士 | Spiked Savior

この獣は強いミニオンがグレード3,4(欲を言えば5)に集中しているため試合の早い段階で強い盤面が作れますが、その反面将来性は低く1位を取ることが難しい種族でもあります。

 

豆知識②:中立ミニオンの使い方

「中立」ミニオンは種族のないミニオンです。単体で戦力になるものよりは、各種族ミニオンの働きをサポートするものが多いです。

 

例えば獣であれば「ファイアーダンサー」による全体ダメージで強化効果を起動する、海賊であれば「グレイメインの勇者」を置きながらたくさんの売り買いをして盤面を強化する、アンデッドであれば「タイタス・リーヴェンデア」を使って強い断末魔効果を2回起動するといった組み合わせがあります。

ファイアーダンサー | Fire Dancerグレイメインの勇者 | Greymanes Champion

他にも様々なコンボがあり、今組んでいる構成と相性のよさそうな中立ミニオンを試してみるのが良いでしょう。

 

ドラゴン:強い戦闘時効果を永続化/雄叫びを活用

戦闘中に大きな強化をするミニオンがいます。本来それらは一時的なものですが、「タレクゴサ」は自身に、「執拗な詩竜」は両隣のドラゴンに付与された効果を永続化するという常識外れの効果を持っています。

執拗な詩竜 | Persistent Poet

単に能力値を大きくするだけでなく、「聖なる盾」をつけられる「アンバーの守護者」、高いグレードにはゴールデン*にできる「招福ユーロン」もいて何でもありです。「執拗な詩竜」がいれば、試合が進む中ですべてゴールデン+聖なる盾の戦団を作ることも夢ではありません。

招福ユーロン | Yulon Fortune Granter

 

*ゴールデン:元のミニオンの倍の能力値、効果を持つミニオンです。本来は元のミニオンを3つ集める「トリプル」によって得られる貴重品ですが、「ユーロン」+「詩龍」のコンボで苦労をせずに量産できてしまいます。

内燃のナイトベイン | NIghtbane Ignitedゴールデン 内燃のナイトベイン | NIghtbane Ignited

左が通常のミニオン、右がゴールデンミニオン

 

 

また、まったく別の方向性として「雄叫び」をうまく使えるミニオンもいます。「魔力のアスペクト・カレクゴス」を強化の軸としつつ、強い雄叫びミニオンをたくさん使っていくことで盤面のドラゴンすべてを強くすることができます。

中立の「ブラン・ブロンズビアード」がいれば雄叫びも、カレクゴスの能力も2倍になります。この構成を組んでいるときはぜひ欲しいミニオンです。



③固有ギミック系種族(マーロック、悪魔、キルボア、メカ、ナーガ)

残る5種族はそれぞれ今までとは一味違う、癖のあるギミックを持っています。それぞれざっくりと紹介していきます。

マーロック:手札を強化し戦闘中に召喚

盤面ではなく、手札のミニオンを強化する不思議な種族です。マーロックを出すたびに手札で自己強化される「鮰計士」(かいけいし、と読むみたいです)、グレード3としては破格の強化量を持つ「磨き二フィン」が代表的です。

ただ手札を強化するだけでなく、その手札のミニオンを戦闘中に出すというずるい能力を持つものがいるため、エースミニオンを場に出さず手札に抱えておくという特有のプレイングも有りです。

さらに、グレード6には手札の大きなミニオンのスタッツをコピーできる「マロさんコーラス」まで存在します。

マーロックを買い売りしつつ手札の「鮰計士」を育てて「ベースギル」等で出し、終盤には大きくなった「鮰計士」の能力値を「コーラス」でコピーするのが勝ち筋です。

 

悪魔:酒場を育てて食べる/自傷をメリットにする

先ほど紹介した通り、酒場のミニオンを強化して食べる動きが強いです。さらに、悪魔特有の切り札としてグレード6に「サザーラ」という、戦闘中に破壊された悪魔を使いまわせるミニオンがいます。(能力値、付与効果は維持されます!)

ネバネバ・フェルブラッド | Slimy Felblood

「サザーラ」を手に入れたらエースの悪魔に「挑発」をつけて、確実に復活させられるようにすると強いです。

また、もう一つの種族テーマとして「自分のヒーローにダメージを与える(代わりに何らかのメリットがある)」効果を持った者がいます。

これとのコンボとして、「ヒーローがダメージを受けたときに強化するミニオン」がいます。組み合わせることで、自傷デメリットをも盤面の強さに変えるというトリッキーな戦術があります。特に、「ソウル・リワインダー」は受けたダメージを帳消しにしながら強化できる重要ミニオンで、これを手に入れると自傷すら純粋なメリットになります。

 

キルボア:血の宝石を強化して使いまくる

聞きなれない単語ですが、豚か猪?の獣人のようです。「血の宝石」という特有の呪文を駆使する種族で、これを供給するミニオンがそろっています。

「血の宝石」は最初はミニオンに+1/+1を付与する呪文ですが、下のようなミニオンを使うとその試合中に使う「血の宝石」の強化量がどんどん増えていきます。最終的には1枚の「血の宝石」で20/20以上の強化値になることもあり、圧倒的な大きさで相手を押しつぶしていける種族です。

強いキルボア構成を組むためには、「血の宝石を供給するミニオン」と「血の宝石を強化するミニオン」の両方が必要です。片方に偏りそうであれば、たくさん入れ替えをしてもう片方を探しに行きましょう。

 

メカ:超電磁で特殊能力を付与/仇討でアドバンテージを得る

超電磁」という固有の能力があります。合体ロボットのごとく、手札の超電磁メカを他のメカに組み込む(そのメカの左側に召喚しようとする)ことで攻撃力、体力、特殊能力を合体させることが可能です。超電磁合体でボーナスの強化を得られるミニオンもいます。

 

また、「仇討」と呼ばれる、戦闘中にいくつかのミニオンが破壊されるたびに効果を起動できるものがいます。これと「断末魔」などのミニオン召喚を組み合わせることで、たくさんの回数仇討ちを起動するのが有効な戦術です。

マァグル MK-II | Murgl Mk II

執筆時点ではあまり強い種族とは言えませんが、アンデッド同様4/27のパッチで強化されたため今後に期待です。

 

ナーガ:呪文のスペシャリスト

この種族のテーマは「呪文」です。「呪文錬成」という一時的な呪文を毎ターン生成するミニオンがいます。この呪文錬成や酒場の呪文と、「健闘士」のような呪文を唱えるたびにメリット効果を得られるミニオンを組み合わせて盤面を強化していく種族です。

深海漁魚 | Deep Sea Angler

じつはこのナーガも執筆時点ではお世辞にも強い種族ではないのです……が、バトルグラウンドではこまめにミニオンプールの更新やバランス調整がなされるため、今後どこかで強い種族になるかもしれません。

 

発展:別の種族との組み合わせが楽しい

ここまでが10種族の紹介でした。各種族に独特のメカニズムがあり、幅広い戦略が存在することを伝えられたらうれしいです。

うすうす気づいた方もいるかもしれませんが、ミニオンの効果は種族内で完結するものではありません。他の種族と組み合わせることで強い構成を作れるミニオンもたくさんいます。

典型的なのは「ライラクのメタルヘッズ」や「大きくなれよマーク・アイ」です。これらの種族は獣やマーロックですが、この2種族以外にも強い雄叫びはたくさんおり、多くのコンボの可能性を秘めています。

種族の枠にとらわれず、様々なミニオン臨機応変に組み合わせて勝つのはひときわ嬉しいものです。最近組んだ構成の中でも、特にごちゃ混ぜのものを例示させてください。

 

 

解説(早口:少し話が長くなるので読み飛ばしても大丈夫です)

この構成の軸は「救世主ナラァ」による各種族の強化です。「ナラァ」の起動条件になる呪文を調達する手段として、「蘇り」の付いた「ライラクのメタルヘッズ」でゴールデンの「貝笛師」を発動、さらに「ブラン」で雄叫びを2倍にすることで毎ターン計10枚の呪文を得ることができます。加えて、「グレイメインの勇者」は偶数グレードのカードを使うたびに味方の偶数ミニオンが育つ能力を持っています。「貝笛師」が持ってくる10枚の呪文はすべてグレード2で「グレイメインの勇者」の効果対象となるため、盤面を大きく強化することができました。

ゴールデン 貝笛師 | Shell Whistler

グレイメインの勇者 | Greymanes Champion

※ドラゴンは「カレクゴス」である必要はなく、理想的には「デススケイル」などでさらに雄叫びを起動する方が強いです。ただし、毎試合欲しいミニオンが取れるわけではないので、持っていた「カレクゴス」で妥協しました。

ドラコニック・デススケイル | Draconic Deathscale

 

なんかカードゲーム漫画でコンボを説明するような書き方になってしまいました。このバトルグラウンドは元来ハースストーンのサブモードとして開発されたという経緯もあり、こんな感じでカードゲーム的なコンボを組んでいくゲーム性となっています。

同じ種族(テーマ)にとらわれず、別の種族から相性の良いカードを出張させて使いこなせたときは特有の嬉しさがあります。慣れてきたら、種族の枠を超えていろいろ試してみることをおすすめします!

 

最後にお伝えしたいことがあります。

 

完璧を目指さない

できるだけ主要な知識に絞って書いたつもりですが、それでも10種族というのは多いものですし、さらにこの10種族の中でも書ききれなかったメカニズムがあったりします。 はじめから完璧な選択をするのは無理なので、焦らず徐々に知識を増やしていくのが良いかと思います。

最初のうちは得意な種族に決め打ちしたり、例えば8ゴールド時点で最も多い種族のミニオンをかき集めて強そうな組み合わせを探ってみるといった感じでもいいかと思います。(筆者も初心者のころはメカばかり使っていました)

 

なお、各試合では10種族のうち5つがランダムに選ばれ、残る5種族は登場しないようになっています。得意の種族が出ない試合もあるかと思いますが、そんな時こそ他の種族を試してみるとよいでしょう。

 

ゲーム開始時のヒーロー選択画面では、その試合で登場する種族が画面上に表示されます。中級者以上の試合では、登場種族に適性のあるヒーローを判断することも重要になります。

実践を通じてどんどん引き出しが広がり、手に入ったミニオンに応じて進むべき構成を選べるようになるはずです! とても奥の深いゲームなので、初心者のみなさまがじっくり上達しながらハマっていくのを、沼の深みでお待ちしております。

楽しいバトグラライフを!

 

「秘められた犯人」のグレード7ミニオンを徹底解説

バトルグラウンドに追加されたクエスト報酬の「秘められた犯人」はかなり強力なものであり、このクエストを選択したい場面は多い。

 

「{0}」にはグレード7ミニオンの名前が入る

ただしグレード7といえども強さには大きな差があり、ぜひピックしたいミニオンからそうでもないミニオンまでいる。それら9体をランク分けした上で、それぞれの使い方についてじっくりと解説する。

そもそも、グレード7とは?

少し前(2023年秋)のバトグラにおける「異常環境」で出現したミニオンたちだ。グレード6までの通常ミニオンとは一線を画す特異的で強力な効果を持つものが揃っている。

潮の託宣師モルグル海の魔女ザージラオブシディアンの荒らし屋

通常のヒーローでは入手する手段はなく、「嵐の王トーリム」のヒーローパワー固有のミニオンであったが、この度追加されたクエスト報酬の「秘められた犯人」の効果でも入手できるようになった。

 

この記事ではそれぞれの強さ、使い方について解説する。特に異常環境をあまり遊んだことのない方にとって何かしらの参考になればうれしい。

 

独断と偏見のTierリスト

  1. 「潮の託宣師モルグル」 
  2. 「海の魔女ザージラ」「モイラ・ブロンズビアード」「ヴァリアン王」
  3. 「鮮赤の勇者」「サンダース船長」「サルゲラスの戦士」
  4. 「繰り返される悪夢」「オブシディアンの荒らし屋」
  5.  ここにいない4体(出現しないと思われる)

 

それぞれの強みと使い方を解説していく。

TierS(クエストが重くても取りたい)

「潮の託宣師モルグル」

安定性 ★★★★★ 爆発力 ★★★★★(それぞれ5点満点)

現環境最強のグレード7。それも他の追随を許さないレベルで強く、これが報酬の「秘められた犯人」はよほど重いか隣が極端に優秀でない限り取りたい。

当たり方に依存こそするが、中盤は毎ターン数10程度、終盤には100以上の強化をすることも珍しくない。しかも「猛毒」により取った瞬間から戦闘力を発揮するのもえらい。

  ※「猛毒」とは「毒袋」の消えないバージョンです。

できればモルグルは手札に抱えて「ベースギル」や「ダイアマックのエサ係」から出すのがお勧め。これ自身を強化できれば殴れる回数が増え、何回も強化能力を発動できるからである。

ベースギルダイアマックのエサ係

 

ここまででもそこそこ強いグレード7であるが、新たに増えた呪文との相性が抜群に良いのが大きな加点要素だ。

「クローン巻貝」とのコンボにより、貴重なグレード7ミニオンをいとも簡単にコピーできてしまう。しかも乗った強化値も含めて複製するのが最高にずるく、このコンボのおかげで異様なパワーを発揮するグレード7になっている。たとえクエスト条件が重くても取りたい。

クローン巻貝

仮に「モルグル」を場に出していたとしても「流れ技」で戻すことで巻貝のコピー対象にできる。そこそこのコストと探すための時間はかかるが、グレード7ミニオンの複製にはそれに見合うだけのパワーがあるためぜひ狙いたい。

流れ技
相性の良い構成

当然マーロック構成では強い。

ただし、これを取ったからと言って必ずしもマーロック構成に向かう必要はない。これを出すための「ベースギル」と、終盤大きくなったスタッツを活用するための「マロさんコーラス」を他の構成に出張させることもありだ。

ベースギルマロさんコーラス

そのため、例えば「エレメンタルとアンデッドを合計7体使用する」みたいなクエスト条件でも問題なくピック出来るだろう。いつ弱体化や出禁を食らってもおかしくないグレード7ミニオンなので、積極的にピックしてそのパワーを味わってほしい。

 

 

TierA(クエストが普通くらい〔10g達成くらい〕なら取りたい)

「海の魔女ザージラ」

安定性 ★★★☆☆ 爆発力 ★★★★★(それぞれ5点満点)

 

酒場のミニオンを毎ターンコピーできる能力を持つ。これが1体いるだけで構成の完成度が上がりやすくなる優秀なグレード7。

流れ技ゴールデン・タッチ

また、コピーは強化を含めてなされる。育てたミニオンを「流れ技」で戻してコピーしたり、「血の宝石」を山ほど入れたりしてコピーすると強い。また、「ゴールデン・タッチ」などによるゴールデンミニオンもそのままコピーされる。

ゼスティ・シェイカー

なお酒場の「ゼスティ・シェイカー」に呪文を使うと、呪文が戻ってきてさらに「シェイカー」が手札に入るため完全に使い得である。

 

このように強みだけ書くとすごいミニオンに見えるが、盤面を強くするのにタイムラグがあり、酒場に強いミニオンが出てこないとペアだけ作って下位落ちすることもあったりするのでA評価とした。

 

相性の良い構成

ナーガ以外にもなんでも組める。

多少「ゼスティ・シェイカー」が増えようと、「ディープ・ブルース」の構成は弱いのでこだわる必要はない。キルボアは酒場のミニオンに入れた「血の宝石」をコピーする、メカは「流れ技で戻した超電磁をコピーして別の超電磁に入れる動きを繰り返してボクサーを急速に大きくする(早口)」動きがあるが、それぞれ元が現環境で強い構成とは言えないので都合がよくなければ狙わなくてよいだろう。

いずれにしろ「流れ技」で戻したミニオンをコピーする動きが強いので、グレード5に上げるのがお勧めだ。回り出すと時間が足りなくなるため、早め早めの行動を心掛けるのがよい。

ディープ・ブルー・クルーナー分極ビートボクサー

 

「モイラ・ブロンズビアード」

安定性 ★★★★☆ 爆発力 ★★★★☆

雄叫びと断末魔の両方を2回にするスーパーミニオン。現環境の構成は少なくともどちらかの効果を活用するものであり、行く先が分からなくてもとりあえず持っておけば活躍するミニオンである。

 

相性の良い構成

「ライラクのメタルヘッズ」との相性が抜群に良い。断末魔で起動する雄叫びが2回、さらにその断末魔が2回発動するので計4回雄叫びを使うことができる。

ライラクのメタルヘッズ原始フィンの見張り番キング・バガァグル

「ライラク」に蘇りが付けば8回発動である。ここまでくると、両側とも例えば「原始フィン」などを置いても手札制限のために2体目があまり仕事をしないので、場合によっては片側に「バガァグル」などを置いてライフを守りに行こう。

なお、マーロック構成は雄叫びと断末魔の両方を生かしやすく、そういう意味でも「モイラ」と相性が良い。

原始フィンの見張り番オペラゲッパー

ただし、毎試合マーロックを組めるとは限らない。ここでは雄叫びと断末魔2倍の両方が生きる例を紹介したが、無理に両方の効果を使おうとする必要はない。「雄叫び」を生かしたドラゴンやエレメンタルに行くこともざらにあるので、柔軟に考えながらプレイするのが良い。

 

「ヴァリアン王」

安定性 ★★★★☆ 爆発力 ★★★★☆

グレード7としての特別感はないが、グレード6を2体他の人より早めのタイミング(9gあたり)で、しかも今の盤面に即したものを発見できるのは堅実に強い。

ちなみにゴールデンは「4体発見」になる。「レノ・ジャクソン」のヒーローパワーがあれば使ってみるのもよい。

相性の良い構成

もちろんなんでも組める。出てきたグレ6と相談しよう。

 

TierB(クエストが軽め〔9g達成くらい〕か、他が強くなければ取りたい)

ここからは、A評価には少し劣るが依然として取る価値のあるミニオンを紹介する。この報酬自体がやや軽めなので、これらのミニオンを取る機会も少なからずあるだろう。

「サンダース船長」

安定性 ★★☆☆☆ 爆発力 ★★★★★

単体では「レノ・ジャクソン」のヒーローパワーと同じ能力。しかしこのカードの真価は雄叫びの使いまわしにある。

大きくなれよマーク・アイ夢追い人の抱擁流れ技

この辺りのミニオン、呪文と組み合わせればゴールデンミニオンを量産できる。特に、「ブラン・ブロンズビアード」がいれば前者2つの効果は複数のミニオンにかかり、みるみるうちにゴールデンの戦団を編成できる。

そのため、1度雄叫びを使った後も極力売らずに盤面に残しておくのがおすすめだ。卓にテスやスキャブスがいたとしてもあっさり手放さないようにしたい。相手1人に盗まれないことよりも、残りの6人に対する勝ち筋を捨てないことの方がずっと重要だと考える。

相性の良い構成

もちろんなんでもよく、海賊構成を組む必要はない。ただし、上述の理由から「ブラン」を強く使えるマーロック、ドラゴン、エレメンタル、海賊がおすすめ。いずれも時間が足りなくなるくらいのリソース供給が実現するだろう。「ブラン」がいれば、「ロデオ名人」から「流れ技」や「夢追い人の抱擁」を発見できるチャンスも高まる。

 

ブラン・ブロンズビアードロデオ名人

このカードの真価は定めづらく、評価はAとBの間で悩んだ。爆発力は著しい一方で単体ではそこそこの強さであり、使いまわしメカニズムとゴールデンにしたいミニオンの両方を引けないとあっさり下位落ちしそうなため、若干評価を下げた。

 

 

「鮮赤の勇者」

安定性 ★★★☆☆ 爆発力 ★★★★☆

鮮赤の勇者

キルボア構成にとって非常に強力なミニオン

弱そうに見えるかもしれないが、後々に使う血の宝石がすべて+1され続けていくのは見た目以上の効果をもたらす。

単体でも強いが、可能ならライラクやタイタスで何度も発動させたい。当然2つを併用しても強い。

ライラクのメタルヘッズタイタス・リーヴェンデア

これが報酬の場合、クエスト達成に全力を注ぐのが良い。キルボア構成が生涯で150程度の宝石を使うと仮定すると、1ターンの差は最終的な能力値150に相当する。入手の早さが最終的な強さを大きく左右するため、ほかのグレード7と比較しても特に早く入手したい。

これが報酬になる「秘められた犯人」を取れるのは、達成10コイン目あたりが分かれ目であろう。実際には8,9コイン目に達成できることも珍しくなく、そのような時は非常に強い。

相性の良い構成

これが報酬のクエストを取った場合、キルボア構成に決め打ち気味に進むのが良い。

言い換えれば他の構成への道が半ば絶たれるということでもあり、キルボアのパーツ、特に宝石を供給するミニオンが引けなくて負けることはありうる。これが「安定性」を3点評価にした理由である。バトグラにおいて、6gのクエスト選択時点で構成を決め打ち気味にすることは相応のリスクを伴う。

(特に今はマーロック構成が頭一つ抜けて強いため、それ以外の構成に縛られるのは若干重いデメリットとなる。)

とはいえ、そのリスクに見合うだけのパワーを持つミニオンであるため、特に軽い条件で出てきたらピックの価値がある。

 

「サルゲラスの戦士」

安定性 ★★★★☆ 爆発力 ★★★☆☆

サルゲラスの戦士

取った時点で酒場のミニオンが10も強化される。買うミニオンを強化できるのでとりあえずライフを守りつつ、最終的には酒場を食べるタイプの悪魔を育てていくのが主な使い方だろう。

新呪文の「穢れたカップケーキ」との相性は非常によく、わずか3コストで50+α(おおよそ10~15程度)の強化ができる。

腹減りフェルバット腹減りフェルドレイク

一応、大きくなった超電磁を別のメカに入れていく動きもありうるが、このクエスト環境では十分な成長速度ではない。

相性の良い構成

上述の通り、酒場を食べる悪魔。

最終的に悪魔を「サザーラ」で復活させることを考えると、「フェルバット」で均等に育てていくよりも「フェルドレイク」1点に集中させる型が強い。「フェルドレイク」を「マークアイ」などで使いまわすタイプの構成がおすすめ。

腹減りフェルドレイク大きくなれよマーク・アイ狂信者サザーラ

高グレードが多いが、「サルゲラスの戦士」入手直後の盤面が強いためグレード上げの隙を作るのは難しくないはず。

ただし、このミニオンも6gのクエスト選択時点で決め打ち気味の動きを強いられるところがあり、やや評価を低くした。

 

TierC(他が弱ければ仕方なく取る)

ここで紹介する2体はあまり強くないミニオンである。他のクエストが弱くない限りは取らないでいいだろう。

「繰り返される悪夢」

安定性 ★★☆☆☆ 爆発力 ★★★☆☆

繰り返される悪夢

このミニオンを使うなら、アンデッド構成一択であろう。

「タイタス」がいると、「悪夢」が2体のミニオンに入って、それぞれの断末魔で2体ずつ「悪夢」が召喚されて…という形で増えていくことになり、このコンボを狙うのが使い方だろう。「大リッチ・ケルスザード」で毎ターン破壊するのも悪くない。

 

タイタス・リーヴェンデア大リッチ・ケルスザード木乃伊加工者

ただし、いくら召喚してもパワーが低くては意味がないので「プライマスの戦士」などアタックを上げるシステムは用意しておきたい。

プライマスの戦士

ここまで書くと強そうにも見えるのだが、実際には当たり方によっては盤面が埋まってあまり召喚されないこと、それからうまくパワー強化しないと結局はほかの構成に押し切られてしまうことが理由であまり強くない。

エスト環境の終盤では「500/500」程度のミニオンが相手にいることも珍しくなく、それらと張り合えるだけのパワーを出すのは難しいと思われる。率直に言って強いミニオンではないかもしれない。

ただし、このミニオンの挙動は唯一無二だ。大変気味が悪くて楽しいので、1回は遊んでおくとよいかもしれない。

 

「オブシディアンの荒らし屋」

安定性 ★★☆☆☆ 爆発力 ★★★☆☆

オブシディアンの荒らし屋

書いてあることはめちゃくちゃ強い。使用感は「ワープウイング」に似ていて、サイズを大きくして聖なる盾をつければ1体で盤面を制圧できるパワーがある。

論点は「どうやってこれを強化すべきか?」である。ほかのグレード7と違い、このミニオンには戦団を強化する能力がない。クエストによる補助なしで、他のプレイヤーのクエストで強化された盤面に張り合う必要があり、この点が低評価の理由となっている。

相性の良い構成

「ブラン」・「カレクゴス」を使ったドラゴン構成が第一の候補だが、それにとらわれる必要はない。

魔力のアスペクト・カレクゴスブラン・ブロンズビアード

このミニオンを徹底的に強化できれば良いので、キルボア構成や「ロックンロック」を使ったエレメンタル構成なども候補になりうる。

ロックンロック宝石押収

TierF(おそらく出てこない、出てきても取らない)

父熊ブームモービル花崗岩ガーディアンアージェントのハッタリ屋

この4体はおそらく「秘められた犯人」の報酬としては出現しない。仮に出てきたとしてもあまり強くなく、他のクエストを取ることが推奨される。

 

最後に

TierSの「モルグル」は頭一つ抜けて強いが、TierA/Bの6体も平均的なクエスト報酬より強めのパワーを持っており、現実的な条件であればピックの価値があるだろう。

また、何回書いたかわからないくらいに「流れ技」の話をした。グレード7実装当時は存在しなかったカードで、これと一部のグレード7を組み合わせるととても楽しいことができる。

流れ技

2023年秋の異常環境を遊んだ人も、そうでない人にも役に立つ記事をめざして説明したら思いの外長くなってしまった。ぜひ実践いただいて勝ちの助けになればうれしい。

 

 

 

終盤対策の基本ーライフ16を切った後の戦い方

この記事では、バトルグラウンドの終盤戦における戦い方を解説します。特にライフが少なく1敗が許されないときに、次の1戦を勝つためにどうすべきかを書いていきます。

 

ライフ16と15は大違い

現在(2024年1月時点)のバトルグラウンドでは、「ダメージキャップ」というルールがあります。これは「残り人数が5人以上の場合、プレイヤーに与えられるダメージは15までとなる」というものです。

つまり、ライフ16を持っていれば即座にゲームオーバーとなることはありません。このライフ16を分岐点としてプレイの方向性をガラリと変える必要があります。

 

ライフ15以下の基本方針

ライフ15以下の段階では負け1回で敗退する可能性がある以上、長期的な成長を目指すより目の前の戦闘に勝つことを重視したいです。特に10未満だとほとんどの被弾が致命傷になるため、一層警戒を強めるのが良いです。

 

※ただし例外として、当面のボードが異様に強い、あるいは次の対戦相手が弱い(ケルスザード)の時は余裕をもって大丈夫です。長期的な盤面の強化を目指しましょう。

 

可能であれば今のグレードで戦い、また相手が強そうなときは「ブラン・ブロンズビアード」のような戦闘力の低いミニオンを高いミニオンに切り替えることを考えていきます。

 

 

さて、「戦闘力の高いミニオンとは何か?」がこの記事のメインテーマです。大きく分けて、①盤面強化に役立つ即戦力ミニオと、②相手の弱点を突くミニオン という方向性があり、それぞれを紹介します。

 

①即戦力のミニオン

毒袋ミニオン

典型的な即戦力です。相手が手塩にかけて育てたミニオンも、当たり方次第で簡単に相打ちできます。

相手が獣やアンデッド、メカのような手数で攻めてくる相手だと弱いですが、それ以外には効果的に働くものであり、切羽詰まってきたら弱いミニオンをとりあえずこれらに変えることを考えます。

 

むら気なグリムスケイルダガースパインのスラッシャーオペラゲッパー執拗なるマーグール

「茨変化の魔女」も毒に近い役割を持ちます。また、「モー烈な闘牛士」、呪文だと「一枚上手」も大型の相手には特に有効に働きます。

茨変化の魔女モー烈な闘牛士一枚上手

 

一時的強化

とにかく次の戦闘に勝ちたいときには、「呪文錬成」ミニオンを買ってすぐに売ることすら選択肢になります。代表的なのは「グロースケイル」による「聖なる盾」で、他にも守りたいミニオンへの「隠れ身」付与、時には毒袋や聖なる盾をはがせる可能性のある「断末魔」の付与などが選択肢になります。

グロースケイル静寂の水魔海鮮丼屋

あと、「断末魔」を中心としている構成を組んでおり、あと1敗でライフがなくなりそうなときは「タイタスのトリビュート」をちゅうちょなく使いましょう。これを抱えたまま負けてしまうのはもったいないです。

タイタスのトリビュート

 

②相手の弱点を突く

もし相手の構成がある程度推測できる場合、対策となるようなミニオンを買うとよいです。

(ただし、このような対策を取るのはライフ10や15を下回るあるいは残り4人以下の緊急時に限ります。そうでもなければ、このようなメタミニオンにコインを割くのはもったいないです。)

弱いミニオンを優先的に倒す(VS獣など)

トンネル爆破係ライター・ファイターウォーゲンの自警団員錨の乱入実況者

相手の戦略上重要な「サザーラ」とか「タイタス・リーヴェンデア」、あとは即戦力で入ってきた未強化の猛毒ミニオンなんかを真っ先に打ち取る手段です。

 

このうち断末魔は「ホークストライダーの伝令」で戦闘開始時に発動させられます。さらに、それに先駆けて発動できるのは「戦闘開始時」を持つヒーローパワーです。「仮面の下の正体」で狙って引き当てるのは難しいですが、頭の片隅に入れておくとよいことがあるかもしれません。

ホークストライダーの伝令仮面の下の正体速効再生先駆けの双翼

どんな時に有効?

相手の小さいミニオンを優先的に破壊したいとき。

特に獣、最終盤は悪魔やメカが以下のようなキーカードを持っており、有効に刺さるかもしれません。

タイタス・リーヴェンデア狂信者サザーラケンゴーの弟子

 

聖なる盾をはがす(VSメカ・ナーガ・エレメンタル)

この目的を確実に果たせるのは「トンネル爆破係」ですが、自陣にも被害が及ぶことがあり、また欲しくても見つからないことがあるでしょう。

そのような場合、「刀狩」のような複数攻撃ミニオン、「ガストコイラー」のような大量にトークンを出すミニオンを置いておくと、やや運が絡みますが相手の盾をはがすことができるかもしれません。

もちろん当たり方次第とはなりますが、確実に解除する手段が見つからない時に「上手くいけば勝てる」という次善の選択肢を求めることは長い目で見た勝率向上につながるでしょう

トンネル爆破係刀狩ガストコイラー

 

(補足)「ガストコイラー」などは、相手の「毒袋」解除を狙う手段としても使えます。

 

「挑発」をめぐる攻防

相手の先頭ミニオンが分かっていたり推測可能な場合、その先頭ミニオンと闘わせたいミニオンに「挑発」をつけることを考えましょう。

ウーズリングの剣闘士ずば抜けたズボン

 

例えば、相手の先頭にとても大型の「ワープドレイク」(300/300程度)がいたとします。それに対し、こちらの大型ミニオンに挑発をつけてしまっているとタダで破壊されてしまいます。これを防ぐために、小さなミニオンにも挑発をつける、あるいは大型ミニオンの挑発を外すなどの対策がありえます。

ワープウィング

 

また立場を変えてみると、相手の挑発ミニオンに対して相性の良いミニオンをこちらの先頭にしたいところです。「聖なる盾」がついていたら先頭に弱いミニオンをおいて外す、「蘇り」がついていたら「シーンドライの聖射手」で解除する、など。

シーンドライの聖射手

他に多数のパターンがありますが、詳しく書いていくとこれだけで記事1つ分になってしまうので割愛します。プレイを重ねていくうちに種族ごとにどのようなミニオンが先頭になりがちかの傾向をつかむことができ、その対策が浮かんでくるでしょう。

 

対策の対策

ここまで述べてきた対策は、当然相手も打ってくる可能性があります。もし余裕があれば、例えば「ライターファイター」対策でこちらのミニオンの体力を上げておく、右端を狙われやすい「錨の乱入実況者」の可能性を見てこちらのキーミニオンを多少左にずらす、などを考えてみましょう。

ライター・ファイター

 

特に、最後の1対1での連戦はこのような対策の応酬となります。相手のやりそうなことを先読みし、それを配られたミニオンでどのように防ぐかを考えていく駆け引きは、バトグラの醍醐味の一つだと思います。

 

補足:ライフ11~15のときの「秘蔵の鎧」はうれしい

秘蔵の鎧

ライフ11~15、かつ残り5人以上であれば、「秘蔵の鎧」を取る価値がとても高いです。即敗退を避けることで瞬発的な対策を取る必要がなくなり、長期的に強い構成を作るためにお金を使えるようになります。

 

対策は相手から学ぶ

ライフ15以下になった時を念頭に置き、特定構成への対策について説明しました。

ここで述べたような個別の対策については無数にあり、またカードプールが増えれば新たな対策がどんどん増えていきます。

 

対策を学ぶためには自分で試行錯誤したり、上手い人の配信を見たりすることも役立ちますが、対戦相手のプレイもまた良い教材です。終盤を戦っていると「これ上手いなあ」と思わされる対策に出くわすことがよくあり、それらを見て盗んでいくことでどんどん引き出しが広がっていきます。

特に、レート7000あたりを超えるとトッププレイヤーとマッチングするようになります。彼らは本当にタフな相手ですが、とりわけ終盤の対策から学ぶことは多く、真似していくうちに上達が近づくでしょう。

 

 

追伸:レート10000への道

さて、年末年始にかけてレート10000までの方を主なターゲットにした記事を書いてきました。序盤戦2本、Tips2本、そしてこの記事が終盤戦ということで、ある程度包括的に書けたのではと思っており、これで一区切りにしようかと思います。

(中盤戦の「どこに向かうか」を決める段階は最も複雑かつ言葉にしづらい領域です。実践と観察で学んでいくのが良いと思います)

 

 


 

 

これらの記事は今の環境(シーズン6)を念頭に置きつつも、「よろしく、相棒」以外は他の環境に応用が利くような考え方を示しています。上達に役立てていただければ嬉しいです。