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ハースストーンの闘技場・バトルグラウンドを勝ち抜く戦略

どのミニオンを強化すべきか?

血の宝石、バナナ、各種ヒーローパワー……。手に入れた強化手段をどのミニオンに使うべきかは、バトルグラウンドで毎試合考えるところではないでしょうか。

このポイントは地味ながら差のつくところです。この記事では、どのようなミニオンに強化を使うべきか順を追って解説していきます。

(※以下、特記ない場合「バナナ」のように攻撃、体力の両方を強化する呪文を前提とします。)

バナナ | ハースストーン名鑑 - ゲームウィキ.jp

基本編① 多くの回数戦闘できるミニオン

最も基本的な判断基準です。せっかく攻撃力を上げるのであれば、上げた攻撃力で何度も戦闘できる方がお得です。そのため、体力の高いミニオンに強化呪文を使うのが合理的です。

元の体力が大きいミニオンはもちろん、効果でどんどん体力が大きくなっていく下のようなミニオンもおすすめの強化対象です。中盤以降、体力がいくらあってもパワー5ないし3のままでは力不足になりがちですが、強化することで良い戦力になります。

ソウル・リワインダー

 

 

また、体力の高いミニオンだけでなく「聖なる盾」のついたミニオン、「刀狩」や「ニュウヅァオ」のような複数の相手にダメージを与えられるミニオンも(広い意味で)多くの回数戦闘でき、有望な強化対象になります。

 

特に「刀狩」を大きくすることは非常に強力で、グレード4を回るような時間帯に10/10程度の大きな「刀狩」ができるととても強い戦力になります。

 

 

基本② 長く生存させたいミニオン

「仇討」など、生存している限り効果を発動できるミニオンは長く生き残ってほしいところです。強化呪文を優先的に使い、早く破壊されることを防ぐことが重要です。

トラブるトロリータイタス・リーヴェンデア

※「トラブルトロリー」は、現在は仇討4、0/10に調整されています。

 

逆に断末魔、特に戦略上重要な効果を持つミニオンはできるだけ破壊されてほしいところです。これらのミニオンは、挑発を持っていない限りなるべく強化しないのがよいです。

神秘のスポアバット巨狼ゴルドリン

さて、ここまでが基本ですが、必ずしも多く戦闘できるミニオンを強化するのが正しいとは限りません。次から示すのは、より実践的で中級者向けの判断基準です。

 

発展① 長く使うことが想定されるミニオン

この点はとても重要ですが難しく、差のつくところだと思います。

せっかく強化呪文を使ったとしても、そのミニオンを売ってしまえば意味がありません。そのため、長く使えるミニオンを強化したいところです。

ハジキロボ

例えば、「ハジキロボ」は単体で見た場合非常に優秀な強化対象です。聖なる盾、さらにそれを貼りなおす効果を用いて、何回も高い攻撃力を生かすことができます。

ただし、自分の盤面次第ではほかのミニオンを強化した方が良いケースがあります。例えば、このような盤面でグレード4にいる場合ならどうでしょうか。

リサイクル・レイスハジキロボ成長する氷霜非常の炎優しいランプの精

 

「リサイクル・レイス」と「優しいランプの精」というエレメンタル構成のキーカードが揃っており、さらに「成長する氷霜」もいるため将来的にエレメンタル構成に進む可能性が非常に高いです。そうなるとゆくゆくは以下のようなパーツで盤面を埋めたく、近いうちに「ハジキロボ」は売却することになるでしょう。

砂岩ドレイク多重現実の支配者ロックンロック

このようなときは、「ハジキロボ」よりも、最後まで使うであろう「リサイクル・レイス」を強化するほうが良いわけです。

今回は比較的シンプルな例を挙げましたが、実際には「どの構成に進めばよいか」はなかなか判断の難しいところで、ゲームの大局観、構成に関する知識が求められるものです。配信者のプレイなども参考にしつつ、少しづつ身に着けていくのが良いかと思います。

 

また、もっと前の段階で進むべき方向性がわからない時には、中盤の構成や最終構成につながりやすいミニオンを優先的に強化することがあります。

5ターン目、盤面には「ブロンズの砂塵竜」と「ウミウシ騎士」がいるとします。(合計で7体のミニオン、そして呪文錬成ミニオンがおり、両者の効果は毎ターン発動できるとします。)

ウミウシ騎士

前者は「聖なる盾」、後者は体力が大きくなりがちなミニオンで、どちらも強化したいミニオンということになります。このようなときは、「どちらが長く使えそうか?」を考えることになります。

 

「ブロンズの砂塵竜」はドラゴン種族を持ち、各グレードにサポートミニオンが多いため道中で強化を受けやすく、もし「カレクゴス」を使った構成を組めれば最後まで連れていくこともできます。

エレクトリック・シンセサイザーアウトバック・スモルダラー魔力のアスペクト・カレクゴス

 

他方の「ウミウシ騎士」に対応するバフ手段は「銭ゲバ・スリザースピア」くらいです。これを軸とする構成は高グレードが多くて組みにくく、さらにそれに至るまでの強化手段もないため「ウミウシ騎士」を終盤まで連れていける可能性は低いです。

銭ゲバ・スリザースピア

 

こうして考えると、どこかのタイミングで売却してしまいそうな「ウミウシ騎士」より最後まで連れていける可能性のある「砂塵竜」に強化をかけるのがよさそうに見えます。このように中盤の構成、最終構成とその強さ、組みやすさが頭に入っていれば、有望そうなミニオンを判断して強化することができます。

 

※ただし盤面が貧弱で短期的に戦闘に勝ちたい、ダメージを抑えたいようなときには「ウミウシ騎士」を強化するのも一手ではあります。高体力、低パワーのミニオンを強化することは、戦闘能力の大きな改善となることが多いです。

 

 

発展② 特定のカードに対する警戒

最終盤には、対策カードを入れて相手のキーカードの動きを妨害する勝負になります。

例えば、「狂信者サザーラ」で強い悪魔を復活させる構成があります。この構成の弱点は、相手の「トンネル爆破係」や「ウォーゲンの自警団員」といった対策によって悪魔よりも先にサザーラを破壊されてしまうことです。

狂信者サザーラトンネル爆破係ウォーゲンの自警団員

 

こういった相手の対策を防ぐために、対策の対策として「狂信者サザーラ」の体力を11以上に上げておくことが考えられます。このように、特に最終盤では相手の構成情報や直前の戦闘をもとに「相手はどのような対策をしてくるだろうか?」「それを(比較的小さいコストで)対策できないか?」を考えることで1位になれる頻度が増えるでしょう。

 

典型的な体力ラインとしては、以下が挙げられます。「狂信者サザーラ」のように早く破壊されたくないミニオンについては、できる限り体力を上げておくと安全です。

  • 体力4:「トンネル爆破係」の断末魔(3ダメージ)耐え
  • 体力9:「ライターファイター」の断末魔(4ダメージ×2)耐え
    • 「タイタス・リーヴェンデア」がいる場合に備え、17にしておくのも手です。ただし、他の小さいミニオンがいる場合は必要ありません。
  • 体力11:「ウォーゲンの自警団員」の攻撃対象から外れる

 

また、攻撃力を上げておいて相手の重要なミニオンを破壊できるようにする、というのも余裕があればやっておきたいところです。よくあるのは「タイタス・リーヴェンデア」の7などです。ただし相手も強化してくることが多々あるので、あくまで余裕があればといったところです。

 

また、エレメンタルやキルボア、もしくはマーロックがいる卓においては中盤以降、結構な頻度で「茨変化の魔女」「オペラゲッパー」が先頭に置かれ、こちらの挑発ミニオンを確実に破壊してきます。そのため、挑発ミニオンを強化することは無駄になるリスクがあります。

茨変化の魔女オペラゲッパー

 

細かいところですが、「モー烈な闘牛士」は攻撃力を1以上にしておくと相手の聖なる盾を外せるため、1と0で大違いです。極力強化しておきましょう。

モー烈な闘牛士

 

まとめ

ということで、基本的には「多くの回数戦闘できるミニオン」、中盤以降は「長く使うと思われるミニオン」、最終盤は「対策」や「対策の対策」といった方針で強化呪文を使うのがおすすめです。

バトグラにおいて「誰を強化すべきか?」は地味ながら毎試合直面する判断だと思っています。地味すぎておそらく誰も記事にしていませんが、しっかり考えてプレイすることで確かな差になると考えこれを書きました。戦績改善に役立てばうれしいです。