この記事では、バトルグラウンドの終盤戦における戦い方を解説します。特にライフが少なく1敗が許されないときに、次の1戦を勝つためにどうすべきかを書いていきます。
ライフ16と15は大違い
現在(2024年1月時点)のバトルグラウンドでは、「ダメージキャップ」というルールがあります。これは「残り人数が5人以上の場合、プレイヤーに与えられるダメージは15までとなる」というものです。
つまり、ライフ16を持っていれば即座にゲームオーバーとなることはありません。このライフ16を分岐点としてプレイの方向性をガラリと変える必要があります。
ライフ15以下の基本方針
ライフ15以下の段階では負け1回で敗退する可能性がある以上、長期的な成長を目指すより目の前の戦闘に勝つことを重視したいです。特に10未満だとほとんどの被弾が致命傷になるため、一層警戒を強めるのが良いです。
※ただし例外として、当面のボードが異様に強い、あるいは次の対戦相手が弱い(ケルスザード)の時は余裕をもって大丈夫です。長期的な盤面の強化を目指しましょう。
可能であれば今のグレードで戦い、また相手が強そうなときは「ブラン・ブロンズビアード」のような戦闘力の低いミニオンを高いミニオンに切り替えることを考えていきます。
さて、「戦闘力の高いミニオンとは何か?」がこの記事のメインテーマです。大きく分けて、①盤面強化に役立つ即戦力ミニオンと、②相手の弱点を突くミニオン という方向性があり、それぞれを紹介します。
①即戦力のミニオン
毒袋ミニオン他
典型的な即戦力です。相手が手塩にかけて育てたミニオンも、当たり方次第で簡単に相打ちできます。
相手が獣やアンデッド、メカのような手数で攻めてくる相手だと弱いですが、それ以外には効果的に働くものであり、切羽詰まってきたら弱いミニオンをとりあえずこれらに変えることを考えます。
「茨変化の魔女」も毒に近い役割を持ちます。また、「モー烈な闘牛士」、呪文だと「一枚上手」も大型の相手には特に有効に働きます。
一時的強化
とにかく次の戦闘に勝ちたいときには、「呪文錬成」ミニオンを買ってすぐに売ることすら選択肢になります。代表的なのは「グロースケイル」による「聖なる盾」で、他にも守りたいミニオンへの「隠れ身」付与、時には毒袋や聖なる盾をはがせる可能性のある「断末魔」の付与などが選択肢になります。
あと、「断末魔」を中心としている構成を組んでおり、あと1敗でライフがなくなりそうなときは「タイタスのトリビュート」をちゅうちょなく使いましょう。これを抱えたまま負けてしまうのはもったいないです。
②相手の弱点を突く
もし相手の構成がある程度推測できる場合、対策となるようなミニオンを買うとよいです。
(ただし、このような対策を取るのはライフ10や15を下回るあるいは残り4人以下の緊急時に限ります。そうでもなければ、このようなメタミニオンにコインを割くのはもったいないです。)
弱いミニオンを優先的に倒す(VS獣など)
相手の戦略上重要な「サザーラ」とか「タイタス・リーヴェンデア」、あとは即戦力で入ってきた未強化の猛毒ミニオンなんかを真っ先に打ち取る手段です。
このうち断末魔は「ホークストライダーの伝令」で戦闘開始時に発動させられます。さらに、それに先駆けて発動できるのは「戦闘開始時」を持つヒーローパワーです。「仮面の下の正体」で狙って引き当てるのは難しいですが、頭の片隅に入れておくとよいことがあるかもしれません。
どんな時に有効?
相手の小さいミニオンを優先的に破壊したいとき。
特に獣、最終盤は悪魔やメカが以下のようなキーカードを持っており、有効に刺さるかもしれません。
聖なる盾をはがす(VSメカ・ナーガ・エレメンタル)
この目的を確実に果たせるのは「トンネル爆破係」ですが、自陣にも被害が及ぶことがあり、また欲しくても見つからないことがあるでしょう。
そのような場合、「刀狩」のような複数攻撃ミニオン、「ガストコイラー」のような大量にトークンを出すミニオンを置いておくと、やや運が絡みますが相手の盾をはがすことができるかもしれません。
もちろん当たり方次第とはなりますが、確実に解除する手段が見つからない時に「上手くいけば勝てる」という次善の選択肢を求めることは長い目で見た勝率向上につながるでしょう。
(補足)「ガストコイラー」などは、相手の「毒袋」解除を狙う手段としても使えます。
「挑発」をめぐる攻防
相手の先頭ミニオンが分かっていたり推測可能な場合、その先頭ミニオンと闘わせたいミニオンに「挑発」をつけることを考えましょう。
例えば、相手の先頭にとても大型の「ワープドレイク」(300/300程度)がいたとします。それに対し、こちらの大型ミニオンに挑発をつけてしまっているとタダで破壊されてしまいます。これを防ぐために、小さなミニオンにも挑発をつける、あるいは大型ミニオンの挑発を外すなどの対策がありえます。
また立場を変えてみると、相手の挑発ミニオンに対して相性の良いミニオンをこちらの先頭にしたいところです。「聖なる盾」がついていたら先頭に弱いミニオンをおいて外す、「蘇り」がついていたら「シーンドライの聖射手」で解除する、など。
他に多数のパターンがありますが、詳しく書いていくとこれだけで記事1つ分になってしまうので割愛します。プレイを重ねていくうちに種族ごとにどのようなミニオンが先頭になりがちかの傾向をつかむことができ、その対策が浮かんでくるでしょう。
対策の対策
ここまで述べてきた対策は、当然相手も打ってくる可能性があります。もし余裕があれば、例えば「ライターファイター」対策でこちらのミニオンの体力を上げておく、右端を狙われやすい「錨の乱入実況者」の可能性を見てこちらのキーミニオンを多少左にずらす、などを考えてみましょう。
特に、最後の1対1での連戦はこのような対策の応酬となります。相手のやりそうなことを先読みし、それを配られたミニオンでどのように防ぐかを考えていく駆け引きは、バトグラの醍醐味の一つだと思います。
補足:ライフ11~15のときの「秘蔵の鎧」はうれしい
ライフ11~15、かつ残り5人以上であれば、「秘蔵の鎧」を取る価値がとても高いです。即敗退を避けることで瞬発的な対策を取る必要がなくなり、長期的に強い構成を作るためにお金を使えるようになります。
対策は相手から学ぶ
ライフ15以下になった時を念頭に置き、特定構成への対策について説明しました。
ここで述べたような個別の対策については無数にあり、またカードプールが増えれば新たな対策がどんどん増えていきます。
対策を学ぶためには自分で試行錯誤したり、上手い人の配信を見たりすることも役立ちますが、対戦相手のプレイもまた良い教材です。終盤を戦っていると「これ上手いなあ」と思わされる対策に出くわすことがよくあり、それらを見て盗んでいくことでどんどん引き出しが広がっていきます。
特に、レート7000あたりを超えるとトッププレイヤーとマッチングするようになります。彼らは本当にタフな相手ですが、とりわけ終盤の対策から学ぶことは多く、真似していくうちに上達が近づくでしょう。
追伸:レート10000への道
さて、年末年始にかけてレート10000までの方を主なターゲットにした記事を書いてきました。序盤戦2本、Tips2本、そしてこの記事が終盤戦ということで、ある程度包括的に書けたのではと思っており、これで一区切りにしようかと思います。
(中盤戦の「どこに向かうか」を決める段階は最も複雑かつ言葉にしづらい領域です。実践と観察で学んでいくのが良いと思います)
これらの記事は今の環境(シーズン6)を念頭に置きつつも、「よろしく、相棒」以外は他の環境に応用が利くような考え方を示しています。上達に役立てていただければ嬉しいです。