6月からの闘技場環境、楽しみですね!
早速ですが、注目しているカードとヒーローおよび、新環境での戦い方を書いていきます。
何が起こるの?
①一部カードの弱体化
正確には5月中の変化なのですが、この記事でまとめて取り扱います。5月23日から、≪悪党同盟の悪漢≫、≪段取り≫、≪ぶんどり部隊≫、≪文書管理官エリシアーナ≫が弱体化されます。
……といっても闘技場への影響は小さいです。そもそも、≪悪党同盟の悪漢≫を除く3枚は構築では強力な一方、闘技場ではさほど強くないカードで出現率も小さいです。
(補足:バケットの低いカード≒弱いカードの出現率は、強いカードの出現率に比べかなり低いです。体感1/3~1/4程度)
唯一影響するのはヘルスが4になった≪悪党同盟の悪漢≫ですが、依然強いと思います。調整されてなお、同じバケットのカードの中でトップレベルの強さを誇ります。
「悪党同盟」や「クラシック」のカードと比べてみると、≪ダララン・クルセイダー≫と並んだらそっちを取ってもいいかと思いますが、それ以外なら悪漢を取りたいです。こいつはまだまだ悪いことしそうですね。
(6/14加筆)どうやらバケットが1-1.5(2番目に高い層)に上がったようです。しかしそれでもなお優先度が高く、≪昏倒≫、≪誘拐魔≫と並ぶのでなければ取って良いと思います。≪昏倒≫と並んだ場合確定除去の数と相談で、ドラフト10枚目までに1枚/20枚目くらいまでに2枚取れていなければ昏倒、取れていれば悪漢ぐらいのバランスの取り方を考えています。ここまでバケットが上がっても強い部類なので、こいつは一生悪いことしそうですね。
②「博士のメカメカ大作戦」カードの強化
弱体化の例は数あれど、強化は前代未聞です。 すごいぜドクターブーム。
「博士のメカメカ大作戦」のカード18枚が強化されます。
加えて≪チョッキンガー≫が追加。なかなか強いんですが、レジェンドなのであまりお目にかかれませんね。
そしてもう1つ。
③6月からの闘技場カードプール
毎度アリーナおじいちゃんをにぎわせる、カードプールの発表が行われました。
今回のカードプールは、
- クラシック
- 基本
- ゴブリンvsノーム
- グランド・トーナメント
- カラザン
- 博士のメカメカ大作戦
- 爆誕!悪党同盟
のようです。前からハースストーンをやっている身としては、たいへんワクワクするカードプールです。
しかし、最近始めた人や当時闘技場を回していなかった人にとってはピンとこない話なので、これらの変化にどのような意味があるか解説していきたいと思います。
注目のカード
まずは、注目のカードから見ていきましょう。
(上方修正されるカード)
誰がどう見てもパワフルなのがこの1枚。
強いことしか書いてませんね。相手からしたら絶対盤面に残したくないカードなのですが、ヘルスが1増えて処理が余計難しくなりました。元来強かったのですが、今回の調整でバケット2でも上位レベルに入りました。
このカードもなかなか強い。1マナ減ることはかなり影響が大きいと思います。
7ターン目に盤面が取れていれば勝利条件になります。特に、前のターンに出せる≪奇抜な書記官≫は相手が処理に向かわない場合も多く、次のターンにこれでコピーすれば素晴らしいアドバンテージを取れます。
優勢でない場面でも、10ターン目以降3マナミニオンを1体複製すればコスト相応の動きができます。
ローグからはこのカード。
コスト2のリソース補充はなかなか良い。まだカードプールを精査しきれてないのですが、断末魔プール自体もなかなか良くなるのではないでしょうか。
その他≪倍増する腕≫も強そうなのですが、次の環境のプリ自体があまり強く見えないのでパス。
今回の修正はスタッツ強化とコスト軽減の2種類ですが、特に後者の1コスト減るというのは非常に大きな変化です。
ちょっと前までバケット1で活躍していた8コストの≪ボーンメア≫はリリース当初7マナであり、当時は恐ろしいバランスブレイカーでした。同様に、≪動員≫なども1マナの差でパフォーマンスが見違えるほど変化したカードです。このようなカードパワーの移り変わりを見ると、コスト1の増減の重要性が理解できます。
今回の調整で、前は見向きもされなかったカードでも活躍の場ができ、そこそこ活躍していたカードはエース級の働きが期待できます。ぜひいろいろなカードを試してみましょう。
(復帰するワイルド環境のカード)
ワイルド環境でも注目のカードを紹介します。
この辺のパワーカードの説明は割愛します。ただただつよい。
ここでは、「地味に強い」カードや環境に影響を与えそうなカード、プレイングにコツがいるカードを中心に解説します。
十分な能力値とメリット効果を兼ね備えたカード。ローグ・ウォーロックと相性がいい他、様々なカードとシナジーを持ち、特に≪愚者殺し≫とは強烈なシナジー。この組み合わせはドラフト時に意識しておきましょう。
次は構築で大暴れしたこのカード。
闘技場では秘策が弱いこともあり、秘策よりも隣にある強いカードが優先されたため、このカードが活躍するデッキは組みづらかったと記憶しています。
しかしそれは過去の話です。バケット制が導入された現在では、秘策の隣には同等のパワーのカードが出現するので無理なく秘策を集めやすくなりました。このカードが取れたら、シークレットパラディンを目指す価値があるかもしれません。
同様の理由により、秘策シナジーだけでなくメカなどの種族シナジーも狙いやすくなっています。
今はトークンカード+全体強化が主要な戦略ですが、次の環境では獣シナジー”も”狙うことが出来ます。ドルイドが相手の場合、中盤以降出された獣を野放しにしているとこれらのカードで一気に優勢を築かれるので、処理を心がけましょう。
ここでおじいちゃんの知恵袋を一つ。(この手のTips,最近は「ワザップ」と言われてるみたいですね)
非常に強力な4マナミニオンです。
配置に関して。昔から言われ続けたことですが、相手がローグ以外で≪裏切り≫のリスクがなければ、このミニオンを真ん中に置きましょう。
結果:≪ダイアウルフリーダー≫が出た場合に効果をうまく使えます。
昔は弱かったと思います。今もあんまり強くないのですが、「悪の手先」とのシナジーでたまに取ることがあるかもしれません。特に≪悪党同盟の悪漢≫や≪悪党同盟の電線ネズミ≫は本体の攻撃力も1なので相性は抜群です。
なお、「場に出す」は手札から出す動作を指すので≪奇妙な書記官≫などの召喚には反応しません。残念です。
余談ですが、レジェンドを2枚。
古参勢にはおなじみのスーパーパワーカード。お目にかかれたらぜひ取りましょう。
この「警告」ってデメリットだと思うじゃないですか? 実は完全なるメリットです。(断末魔:ランダムな敵1体に1-4ダメージを与える。) コスト論の概念を超えたパワーを体感しましょう。
全然強くないのですが、相手に使われて怒るタイプのカード。レジェンドで出現率が低いので、ケアは全く合理的ではありません。割り切りましょう。
≪北海のクラーケン≫なんかを食われたら、お茶でも飲んで落ち着きましょう。怒ったままプレイしても良いことは何一つありません。
(その他要注意カード)
テンポゲーム愛好家にとって、見てるだけでげんなりする2枚です。
ウォリアー全盛期を支えた守りの要。コライダーをケアした配置が重要になります。
幸いウォリアーの他のカードがさほど強くないので、「メカメカ大作戦」のときよりは遭遇率が低いんじゃないかと思います。
そして、「爆誕!悪党同盟!」のカードも続投です。特にこの2枚に対しては十分な準備、警戒が必要です。
ケアしようとしても、毎回ケアできるものじゃないんですけどね……
新環境の注意点
今以上のテンポ環境になり、序盤、中盤の重要性が高まります。
理由は3つあります。
①「激励」ミニオン
ヒーローパワーを発動する度に能力が発動する「激励」は、 盤面に残れば残るだけ有利が広がる存在です。盤面を取っている側がさらに有利になるメカニズムといってもいいでしょう。
盤面を取って、以下のような激励ミニオンを数ターン守り抜けたら勝ちは目前でしょう。そのような状況を作るために、序盤の攻防が重要になるのです。
②全体除去の減少
次の環境、全体除去のカードがかなり少ないです。すなわち、一度取られた盤面を取り返す手段が少ないということであり、序盤から盤面を構築する重要性がなお高まります。
ちなみに単体除去はなかなか増えます。メイジの≪フレイムキャノン≫、≪炎の大地のポータル≫やウォーロックの≪インプァクト≫など。それら自体は強力なカードなのですが、除去を取りすぎるとミニオンが少なくなってしまい、盤面が空のときに身動きできなってしまいます。
ドラフト中は各マナ帯のミニオンの枚数が確保できているかを常に確認しましょう。
③パラディン・ドルイドの増加?
この2クラスには強いカードが与えられるので、増えるんじゃないかなと思っています(後述)。
彼らに序盤のリードを許すと、≪勇者の紋章≫、≪べとべとスプレーマン≫や≪動物園の監視員≫のような「有利なときに強いカード」で押し切られるので、負けずに序盤の盤面を作れるデッキを組むことが重要です。
と、いうことで現環境より更に序盤、中盤の重要性が高まると思います。
2,3,4ターン目にミニオンが出せずパスをすることは今まで以上によろしくないです。そのような事態を防ぐために、少なくとも2-3マナミニオンを5-6枚ずつ、4マナミニオン4-5枚程度を目安に取るのが良いのではないでしょうか。(注:武器もミニオンの代わりになります)
一方、重いカードはやや厳選した方が良いかもしれません。7マナ以上合計で4-5枚が上限でしょう。先述した≪ムクラの勇者≫≪クヴァルディルの襲撃兵≫は5マナのカードですが、7マナの枠として扱います。5ターン目に出しても全く強い動きではなく、7ターン目にヒーローパワーと一緒に使うことが多いからです。
先述した≪バーリー・ショベルフィスト≫もこうした理由で優先度が下がります。加えて、お得意さんの≪怒れるエティン≫や≪変・クリーパー≫などがいなくなるのもマイナスポイントです。ただ依然として強いので、≪ダラランのクルセイダー≫のような強いカードが対抗馬でなければまだまだ取る機会は多いです。今までが強すぎた、というだけです。
注目のヒーロー
最後に、私が新環境で注目しているヒーローを紹介します。ただし……
(注意)
率直に言って、闘技場のヒーロー順位はBlizzardのさじ加減(マイクロ調整とバケット配属)でどのようにも変わります。それを承知で好き勝手にあれこれ書きますので、うのみにせずざっと読み流してください。
そういう背景もあり、活躍しそうな3ヒーローを独断と偏見で説明するにとどめておきます。
ドルイド
私が一番注目しているクラスです。「グランド・トーナメント」のカードが特に強い。
さらに≪マルチ≫≪リサイクル≫など、苦手だった大型ミニオンへの対策も手に入れました。
カードが強い上に、様々なシナジーが存在するためドラフトの幅が広がる楽しいクラスになると思います。以下のようなデッキタイプが考えられます。
ドラフトの際は、マナカーブだけでなくこのようなシナジーに注意を払い、まとまりのあるデッキを組めるようにしましょう。
パラディン
序盤・中盤に強力なカードが多数存在します。
パラディンに限らず、ドラフト中は≪シールド・ミニロボ≫などの「盤面を取るためのカード」と≪マーロック騎士≫などの「盤面を取ったら強いカード」のバランスに気を付けましょう。
前者が集まりすぎる分にはまだいいですが、後者ばかりのデッキになるとカードパワーの割に勝てないデッキになってしまいます。
ローグ
現在はマイクロ調整のため弱いヒーローになってしまいましたが、それを補って余りあるカードが追加されます。
ナーフされた≪悪党同盟の悪漢≫もまだまだいけます。クラスカードに序盤、中盤の強い動きが多く盤面を取ることが得意なクラスなので、テンポ環境である新環境に合っているのではないでしょうか。
≪ブリンク・フォックス≫は使えなくなりますが、≪怪盗紳士≫や≪イセリアルの売人≫が戻ってきて、先述の≪紫の煙霧≫のコストも下がるため、他クラスカードのシナジーも健在です。
総じて、盤面を取ることに長けている反面、有利を押し広げるフィニッシャーがクラスカードに少ないので、中立の激励カードや≪北海のクラーケン≫などを意識して取っていきましょう。
と、いうことで新環境予想と注意点でした。楽しみすぎて一気に書いたので、想定の抜け漏れ等あるかもしれません。あとは皆さん自身でコレクション画面を眺めながらいろいろ考えてみてはいかがでしょうか。それでは!