問1:チュートリアル
このターンに手に入れた「アップビートな成り上がり」と、そのゴールデンを持っています。正しい配置は下のどちらでしょうか。
※1 いずれも、次のターンの終了時に効果が発動します。
※2 次の戦闘を気にする必要はありません(初手降参のケルスザードに当たったと思ってください)。あくまで効果を最も効率よく発動できるよう配置を考えましょう。
正解、解説を読む
正解の配置はBです。
なぜでしょうか。「ターン終了時」の効果は、原則として以下の順で発動します。
つまり、次のターン終了時に都合の良い発動順になるよう、前のターンのうちに配置を考える必要があるのです。
(参考:ハースストーンの挙動を検証 – Hearth Tech 291 | BeerBrick Hearthstone)
この例で言うと、Aの場合(金成り上がりを右)、
①普通の成り上がりが、場の最大体力(30)をコピー→(4/30)
②金成り上がりが、場の最大体力(30)を倍→(8/60)
という手順になり、一方Bでは
①金成り上がりが、場の最大体力(30)を倍→(8/60)
②普通の成り上がりが、場の最大体力(60)をコピー(4/60)
となり、普通の成り上がりの体力に2倍の差がつきます。前のターンのうちに金成り上がりを左にしておくと、体力が2倍になった後で普通の成り上がりがその体力をコピーできるのです。
さて、この配置順に注目して次の問題に行ってみましょう。
問2:印象主義の失敗
自分の場に「アップビートな印象主義者」、「アップビートなリードボーカ竜」「アップビートなデュオ」がいます。いずれも、次のターン終了時に発動します。
さらに、酒場には「艦隊提督テティス」がいるとします(このターンには買えません)。
自分の場の3体はどのように配置するのが最善でしょうか?
※1 前の問題と同様、次の戦闘は気にしないものとし、効果を効率よく使える配置を考えましょう。
正解、解説を読む
左から「アップビートなデュオ」→「アップビートな印象主義者」→「アップビートなリードボーカ竜」が正しい配置でしょう。
次のターンに酒場にある「テティス」を買って「デュオ」でコピーしたのち、「印象主義者」で金にしたいところです。そのため、「デュオ」→「印象主義者」の配置は確定です。
一件無関係な「リードボーカ竜」ですが、稀に「失敗作」を持ってきてしまい「印象主義者」が失敗作に発動してしまう事故があり得ます。これを防ぐため、前のターンのうちに印象主義者より右に置いておくのが安全でしょう。
問3 序盤あるある
「アップビート」シリーズだけでなく、他の「ターン終了時」効果も前のターンの配置順に発動します。下はいかにも序盤にありがちな盤面です。ただし、低空飛行竜のアタックが6になっていることに注意してください。
どのように配置するのがいいでしょうか。
※1 6通りの配置のうち、答えは2つあります。一つを挙げればOKです。
※2 次のターン、これら以外のミニオンやヒロパによる強化は無いものとします。
※3 前の問題と同様、次の戦闘は気にしないものとします。
正解、解説を読む
この場合は低空飛行竜⇒他2体が最善です。
※コモリ、マイクロマミーの順は問わず、低空飛行竜の右にいればよい。
この問題のポイントは、「コモリロボより先に、低空飛行竜を発動させたい」ということです。コモリロボが先に発動すると、低空飛行竜のパワーと並んでしまいパワー1付与を損することがありうるので。
話をややこしくしているのは「マイクロマミー」です。この場合は一番右がいいでしょう。このターンマミーがコモリロボをバフしてしまうと、コモリのパワーは5になります。
問題は次のターン終了時です。マミーが左にいて最初にコモリにバフしてしまうと、低空の効果が発動する前にコモリのパワーが低空飛行竜と同じ6になってしまい、低空のバフを受けることができなくなってしまいます。少し複雑ですが、それぞれの場合のターン終了時のパワーの表を参考までに貼っておきます。
そのため、このケースではマミーを低空より右に置いた方がいいです。
ただし、常にそうとは限りません。例えば下のように「低空飛行竜」が他のミニオン多数と同じパワーになっている場合は、マミーを左に置いて先に発動させる方がよいでしょう。運よくマミーが低空飛行竜をバフできれば、低空飛行竜が他の全てのミニオンをバフできるからです。
ケースバイケースで、場面ごとに考える必要があります。序盤は他にもいろいろ考えることがありますが、余裕があれば次のターンを見越した配置を考えられるとちょっと得できたりします。
補足:下のように金の「成り上がり」と「歩く要塞」がいる場合、歩く要塞を左にした方がお得です。要塞の+4強化をしてから、その強化を含めて2倍にできるからです。もちろん、普通の成り上がりは金より右に配置します。
ということで、地味なようで結構重要な配置学の問題でした。
実際にバトグラをしていると、このような配置以上に買い売りの操作や大まかな方向性決めが重要なことが多く、そちらに時間をかけたい場面も多いです。
ただし、時間が余った時だけでもこういった配置に気を配れるようになると間違いなく差がつきますので、頭に入れておくとベターではあります。余裕があれば、ここで紹介した内容を活かしていただけると嬉しいです。